書法研究◇聿 修 會◇

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<殷時代の書>

現在確認されている 最古の王朝である殷は、宗教色の濃い政治形態をとり、政治から農耕・天候まで、
すべて天の神の意志をうかがった。つまり 亀の甲や獣の骨に文字を刻し、火であぶり、そのヒビ割れに
よって吉凶などを占い、ときには、さらにその結果を刻した。 その文字が甲骨文である。   甲骨文は
殷代後期の紀元前1300年ごろ から使われ、初めは字数も少なかったが、次第に長文になり、筆と墨・
朱墨で下書きして鋭い刀で刻するようになった。 甲骨文の字形は、直線的で簡潔である。      現在
約4500字が発見、研究され、ほぼ半数が解読されて、五期に分類されている。  甲骨文は1899年に
発見された。その発見については有名なエピソードがある。  学者の王懿栄がマラリアの特効薬として
購入した 「龍骨」 の表面に刻されているものに 注目して、この大発見をしたというのである。   一方、
殷代はすでに青銅器時代である。    中期には本格的な祭祀器が作られ、後期には形・鋳造技術とも
飛躍的に発達した。 青銅器に鋳込まれた文字を金文または鐘鼎文という。    殷代の金文の多くは
氏族記号の図象や父祖の名前を記す 簡単なもので、甲骨文より曲線的で 線の太い細いが入り組んで
いる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・












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