書き初め |
書き初めとは・・・ 新年に初めて文字を書くことをいう。古来、弾初(ひきぞめ)、謡初(うたいぞめ)といった一連の芸ごとの 業はじめ行事の一つとして行われてきたものである。 吉書、吉書初、試筆、試毫、筆始、初硯等の語も 使われた。 広く普及したのは江戸時代以降で、寺子屋教育の普及につれて一般家庭に及んで風習化 した。以来、書き方・習字・書写・書道の教育の盛衰と歩調を合わせながら今日に至っている。 一般家庭で 行われる 書き初めの多くは 正月の2日の朝、若水を 汲んで 墨をすり、あらかじめ選んで おいた佳句名言を吉方に向かって端座して揮毫し、それを飾って家族みんなで新年の喜びや思いを新 たにする行事とされてきた。地方によってはその作品を左義長行事の火に投じ、紙片があおられて高く 上がるほど “手が上がる” として喜ぶ、いわば一種の年占い的な 行事とかみ合わせて行ってきている ところもある。 寺子屋で最大の年中行事として行われた書き初めは、たいてい、父兄や村民の参加の もとに席書形式で行った。 書き上げた作品を展覧して評定や賞揚をしたあと、餅や雑煮その他馳走し て 祝う行事であった。 単調になりがちな手習い教育に、区切りと活気をもたらすものであった。 それの形を変えて組織化 したのが、学校教育おける 書き初めや展覧会 である。 @冬休み前にあら かじめ課題を決めて学習 しておき、正月に家庭で書き初めとして書かせて始業式に提出させ、教室や 廊下などに 展示して みんなで 鑑賞する方法
itusyukai
。 A各家庭で 課題も自由に 行わせて、それを 同様に扱う方法。 B始業式当日、または それに近い時期に、全校生徒一斉に行う方法。 C同じく、学級で 新年最初の書写の時間に 一斉に行う方法等、各種のやり方がとられている。 いずれの方法によるに しても単なる お祭り行事に流れたり、伝統的習慣に安易によりかかって、それを教育に 生かす姿勢を 忘れてしまってはいけない。 生活に結びついた大事な教育活動の機会として、それを意図的行事と して位置づけることが大切である。 こうした機会に、平素の学習で使う半紙と違った条幅型の紙を使用 することが多いが、そうした形の違った用紙に体裁よく書く態度や技能を磨く絶好の場として位置づける ことも忘れてはならない。書き初め展覧会が各地で行われている。 都市や県単位のものから全国的な ものまで、規模や内容は多彩である。 |
<天静人和> <吾人生有書> = てんせいじんわ = =吾が人生書に有り= 天下は静かで人々は仲がよい。 自分の人生は書ひとすじに有り。 − 2009年1月2日 半切に書き初め − − 2010年1月2日 半切に書き初め − 増田艸亭 増田艸亭 新しき年を迎え、世の平穏と家族の安泰そして門人の飛躍を願う。 − 2011年1月2日 半切に書き初め − 増田艸亭 「據」 住み慣れしところ、ふるさと大切なよりどころ。 一つ年波を迎えし人生の節を思う、万事竹のような弾力心でありたい。 − 2012年1月2日 半切に書初め − 増田艸亭 <希望> 新年を迎え心新たに、創造性豊かな人生を、一頁づゝ刻んでゆく。 <ひとりでは> ひとりでは生きてゆけない、誰かのお世話になっている。 −2017年1月2日 半切に書初め− 増田艸亭 |
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