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書の構造


             書の基本的要素とされるものは 他にもあるが 「関係構造」 の位置と
             意義を自覚し、「学書」は意図的 ・ 主体的に進めなければならない。
             筆字は誰でも書けます。 これが直ちに“書”とか書道と言うわけには
             いきません。 本質的な 書 ・ 書道 は深遠なもので、深く 研究し修得
             しなければ優れた書は書けません。 そして先人の残して
くれた財産
             を引き継ぐことも出来ません。


                 “古人のすぐれた書を−書の古典と呼んでいる”

   
 『 表   現 』                
               ●臨書−手本を見て習うこと、特に古典を見て習うことに限定する。

                     <臨書態度>
                    ◇形臨 字形や用筆の細部までも原本に忠実に表現する。
                    ◇意臨 特徴的な趣を特に強調して表現する。
                    ◇背臨 臨書のあと原本を見ないで暗書する。

               ●創作− 臨書によって修得した 表現の原理や
技法を自ら 創意工夫
                     する表現。
創作は 臨書研究を経ないでも出来るが、 しかし
                     一人よがりに なりやすい。
臨書によって書の美の体験を深
                     めることを通して、創作に確かさと豊かさがもたらされていく
                     臨書の後、その表現原理や技法を生かして行う創作を倣書
                     という古典を生かした 着実な創作体験を 積みながら、自由
                     自在な個性的創作へと進めていくのが一般的階梯である。

     <文  字>    漢字 ( 篆書 ・ 隷書 ・ 楷書 ・ 行書 ・ 草書 )
                     仮名 ( 平仮名 ・ 片仮名 ・ 変体仮名 )

     <分  野> 
  ◇漢字の書 ◇仮名の書 ◇漢字仮名交じりの書 ◇篆刻 ◇刻字

               ●構成−全体の構成−文字の構成−点画の構成−余白
                    −均斉 ・ 均衡−脈絡 ・ 律動−気脈の貫通−変化と統一
                    −気力の充実

                〔
点  と  線〕−用筆−運筆−線筆

                〔墨
      色〕−濃淡−潤滑−墨つぎ

                〔用具 ・用材〕−筆−墨−紙−硯
                         −印材等・その他
                         −表装

                〔姿    勢〕
                          懸腕法
                          提腕法
                          枕腕法

                〔執    筆〕
                          双鈎法
                          単鈎法
                          サク管法
                          握管法

     <鑑  賞>
                @直観的鑑賞 
性情 調和 気韻

                A分析的鑑賞 
上記の諸要素

                B総合的鑑賞 
創作の意図 個性 時代的背景 民族性 風土的

     <理  論>
               
  ○書の特筆 ○書の変遷と動向 表現に関する理論 鑑賞に関する理論
               
  ○用具・用材に関する理論 その他


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         [書譜の一節]
       書を学んで段々と進歩してゆく間に三つの段階がある。初めは分布を学んで平正を求め
       欹側にして偏奇なるを戒め、次に険絶を追い、疑滞遅重、活発ならざるを戒め、次にまた
       純熟して俗なると狂怪なるを戒めて平正に帰せしめる。 これを三戒となす。 この三つの
       時期を通過して大成する。  然しこの三つの関門を通過することは容易でなく、 そこまで
       いったとき書も老熟するが、人も老境に入る。



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     ◆執筆法−筆の持ち方◆


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