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徳川家康公の書

◇ 書の流れに独特な深い味わいを感ずる ◇




人の一生は重荷を負て、遠き道をゆくが如し。いそぐべからず。不自由を常とおもへば
不足なし。 こころに望おこらば困窮したる時を思い出すべし。 堪忍は無事長久の基。
いかりは敵とおもへ。 勝事ばかり知てまくる事をしらざれば害其身にいたる。おのれを

責て人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。
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